読む+遊ぶ+使う=売れる ムック本「付録」進化中 たいやき・遺言書…(産経新聞)

 ムック(雑誌型単行本)の付録が“進化”し続けている。バッグやポーチなどブランドグッズの付録の人気を受け、最近では調理キットの子供向け玩具「親子のたいやきくんお楽しみBOOK」(宝島社)や遺言書の付いた「遺言書特別パッケージ」(ダイヤモンド社)まで発売。出版物の推定販売額が21年ぶりに2兆円を割り込むなど、出版業界に吹き荒れる不況を跳ね返そうと新しい方向性を探る動きが活発化している。(田野陽子)

 ◆2万部を突破

 大阪・梅田の紀伊国屋書店のショーウインドーには、「親子のたいやきくんお楽しみBOOK」がずらりと並ぶ。もちろん店内では出入り口のすぐ近くに置かれ、ベストセラーに匹敵する扱いだ。

 この本はA4判で専用ボックスには、タカラトミーが監修したたいやきの型が収納され、市販のホットケーキミックスを型に注いで電子レンジで加熱するだけで簡単に焼き上がる。レシピも掲載。たいやきのほか、「いちごショート風」などのバリエーション、「カレー風」「ツナマヨ」といったおかずへの転用のアイデアも掲載した。昨年12月に発売され、全国の書店からの申し込み数は2万部を突破した。

 同店では「反応は上々。たいやきくんは子供や若いお母さんだけでなく、祖父母からのプレゼントとしても手応えがある」と説明する。

 ◆中高年も照準 

 今月13日には「遺言書特別パッケージ」も発売され、50歳代以上の男女を中心に早くも注目を集めている。週刊ダイヤモンドの責任編集で、書き込み式の遺言書シートや財産リストなど誰でも遺言書がすぐに作れるキットが、雑誌に付録として付く。キットには長期保存用の台紙や封印のある封筒などもセットされている。

 韓国のアイドルユニット「東方神起」の輸入版写真集を独自に調達して付録にしたもの(完売済み)や、手ぬぐいや家紋シールなどを付けた「RYOMA GRAPHICS〜坂本龍馬と生きた幕末の100人」なども相次いで出され、価格も大半が2千円前後と手ごろ。

 ◆書店活性化に 

 書籍・雑誌の販売総額が下降線をたどる出版不況で老舗雑誌の休刊や、書店の廃業が相次ぐなか、これまで若い女性に人気だったブランドムックがさらに進化を続け、多様化、大型化している。取り次ぎ大手のトーハン(東京都新宿区)が出版社と共同で企画段階から販売までを一貫してプロデュースする「業界初の販売モデル」で書店のマージンも高く設定。通常の雑誌の場合、20%強だが40〜50%と設定しているため、書店も販売に力が入る。

 出版科学研究所(東京都新宿区)の佐々木利春・主任研究員は「今や付録付きムックは書店や出版社にとっても『お客さんを呼べる』魅力的な商品であるという認識が強くなっている。書店の活性化にもつながる」と話している。

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